リニアスケールとは

リニアスケールとは

リニアエンコーダ装置に組み込まれる、直線形状のスケールです。 エンコーダ装置はスケール上のスリット(目盛り)を読み取り、位置動作を精密に制御します。 特に工作機械の直線軸や産業用ロボットのアクチュエータなどで基準となる物差しの役割を果たし、モーターや装置の移動量を正確に検出することができます。

エンコーダ用スケールをわかりやすく解説

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リニアスケールの仕組みと構造

光学式リニアスケール

LED 光源からの光がスケール(目盛板)の微細スリットを通過または反射し、フォトセンサーで明暗パルスとして検出されます。このパルスを電気信号に変換して移動量を読み取るしくみで、スリットのピッチや形状の加工精度は、信号の安定性と分解能に直結します。

磁気式リニアスケール

スケールに交互の N 極/S 極を着磁し、磁気センサーで磁場の変化を読み取ります。構造がシンプルで耐環境性とコスト面に優れますが、光学式ほどの高分解能は得にくいのが一般的です。

リニアスケールの用途と活用例

リニアスケール(リニアエンコーダ)は、高精度な位置検出・フィードバックが求められる様々な分野で不可欠な要素として活用されています。代表的な用途を挙げます。

工作機械・産業機械

NC工作機械(マシニングセンタや旋盤など)の直線軸位置決めにリニアスケールが組み込まれ、テーブルやスライドの移動量を検出してフィードバック制御を行います。ボールねじの熱膨張による位置誤差を補正したり、加工精度向上に貢献します。また半導体製造装置や精密加工機械でもナノメートル単位の位置制御に使用されます。

産業用ロボット・自動化装置

ロボットアームの直動軸やリニアモーターによる搬送装置などにリニアスケールが用いられます。例えば組立ラインの直動ステージや、協働ロボットのアクチュエータ内に組み込まれ、正確な位置・速度フィードバックによって安定したモーション制御を実現しています。近年は特に、省スペースのロボットハンドやマイクロアクチュエータにも反射型リニアスケールが採用され始めています。

計測機器・検査装置

三次元座標測定機(CMM)やデジタル計測器(デジタルノギスや測長機)にもリニアスケールが内蔵され、高精度な長さ測定や位置決めが行われます。検査装置ではテーブル位置の正確な把握や、顕微鏡ステージのナノ精度定位などにも活用されています。

リニアスケールの加工事例(光学式)

PETフィルム仕様
PTEFフィルム式リニアスケール
 
PETフィルム仕様長尺
メタル仕様
3メタルスケール
 
ミラーブラック®仕様

詳細はこちらから

 

高精度リニアスケール(光学式)を実現するメルテックの技術

メルテックではユーザーの要求仕様に応じてカスタムスケールを製作しますが、必要に応じて材質や加工仕様の提案をすることも可能です。製作は試作1枚から量産ロットまで対応可能です。例えば「狭いスペースに収めるためスケール幅を◯mm以内にしたい」「使用環境が高温になるため耐熱性の高い金属材が良い」「分解能◯µmを得るためにスリットピッチをできるだけ細かくしたい」「アブソリュート用のコード盤パターンに対応してほしい」といった細かな要望に対して、最適な材料選定・加工プランをお伝えいたします。

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